Mechanisms responsible for the initiation and maintenance of atrial fibrillation assessed by non-contact mapping system.

[http://www.ncbi.nlm.nih.gov/entrez/utils/fref.fcgi?itool=AbstractPlus-def&PrId=3048&uid=17434629&db=pubmed&url=http://linkinghub.elsevier.com/retrieve/pii/S0167-5273(07)00471-8:title=Mechanisms responsible for the initiation and maintenance of atrial fibrillation assessed by non-contact mapping system.
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エンサイトノンコンタクトマッピングシステム(EnSite Non-contact mapping system)を使って、心房細動の開始とその維持のメカニズムについて評価しています。

 Interfascicular concealment at the beginning of atrioventricular node reentrant tachycardia.

Interfascicular concealment at the beginning of atrioventricular node reentrant tachycardia.

房室結節回帰性頻拍(AVNRT)で潜在性脚枝間リエントリーのある症例のようです。
私はこういう結節-脚枝、あるいは脚枝間のリエントリーを理解するのは非常に苦手で、ときどきそういった症例について聞かれると非常に困ってしまいます。

 Ventricular tachycardia with a myocardial fibre travelling from the origin in the right aortic sinus cusp to the epicardial breakout site of the right ventricular outflow tract.

Ventricular tachycardia with a myocardial fibre travelling from the origin in the right aortic sinus cusp to the epicardial breakout site of the right ventricular outflow tract.

これは、なかなか難しいというか珍しいケースだと思います。
冠動脈入口部分の弁の部分(coronary cusp)の心筋線維が右室流出路(RVOT)の心外膜側に接続することにより心室頻拍が持続するというメカニズムだそうです。

まず、coronary cuspのアブレーション治療をするのは日本人医師くらいなもので、欧米の医師はそういった部分のアブレーションをする日本人を見て、「クレイジーだ!」と言って、そこに不整脈の起源があってもほとんど手をつけることはありません。

冠動脈という名前からもわかるように、いわゆる動脈なので、カテーテル操作やアブレーションによる合併症(血栓など)の危険性が高い、あるいは操作が難しいなどの理由で敬遠されるのですが、そこは日本人医師の手先の起用さ、あるいはエビデンスに基づく自信からくるものなのかもしれません。

また、この症例のつらいところは、右心室付着端が心外膜にあるということで、心内膜からのカテーテルアブレーションが困難であるということです。

しかし、この症例のものすごいと思うところは、特発性心室頻拍でペースマップでcoronary cuspとその部分から1cmほど離れた心外膜部分であることをつきとめて、その間に伝導路の存在があるということをつきとめたところだと思います。

#そういう現場に遭遇しても、そのような伝導路が存在するかもしれないと思いつく自信全くなしです。

CAPON modulates cardiac repolarization via neuronal nitric oxide synthase signaling in the heart.

CAPON modulates cardiac repolarization via neuronal nitric oxide synthase signaling in the heart.

QT延長症候群(Long QT Syndrome)やQT短縮症候群(Short QT Syndrome)などの心臓突然死症候群は遺伝子の突然変異(mutation)に起因するわけですが、その詳細なメカニズムについての論文のようです。

どうやら、neuronal nitric oxide synthase (NOS1)調節因子であるCAPONというたんぱく質の変異が共通する特徴だそうで、このCAPONというたんぱく質がL-typeのカルシウムチャネルを抑制することにより心筋の再分極過程に影響を与えるとのことです。

Geometric and hemodynamic determinants of functional tricuspid regurgitation: a real-time three-dimensional echocardiography study.

リアルタイム3Dエコーで三尖弁閉鎖不全の機能評価をするという話題です。

Geometric and hemodynamic determinants of functional tricuspid regurgitation: a real-time three-dimensional echocardiography study.

僧帽弁でなくて、三尖弁というのが不思議な感じがしたのですが、いままで定量的な評価方法がなかったというようなことが背景にあるようですね。

A non-rigid image registration technique for 3D ultrasound carotid images using a "twisting and bending" model.

この論文は頚動脈の3Dエコーの話題ですが、今まで取り扱うのが難しい、

  • ねじれたり
  • まがったり

する画像を固定的でない方法で領域抽出するという話です。

A non-rigid image registration technique for 3D ultrasound carotid images using a "twisting and bending" model.

High-resolution high-speed panoramic cardiac imaging system.

High-resolution high-speed panoramic cardiac imaging system.

こちらは、アブストラクトがあるのですが、あまりイメージが沸きません。
どうやら、心筋の電位に反応する蛍光染料を心筋に注入して、それを3ヵ所から蛍光CCDカメラを使って心筋の興奮伝播の様子をリアルタイム3D構築するというシステムのようです。
このシステムを使って多形性心室性頻拍のマッピングができたという話なのですが、これって、開胸しなきゃなんないんでしょうかね?

#これ、カテーテルでできるんだったら、それはそれで画期的なシステムですね。